十字軍遠征のメンバー|1回~9回遠征までの歴代リーダー

十字軍遠征のメンバー|1回~9回遠征までの歴代リーダー

この記事では、十字軍遠征の歴代リーダーやメンバー構成について詳しく解説しています。第1回から第9回遠征までのリーダー、騎士、教会の役割、選抜方法などに注目し、十字軍の歩みを探っていきましょう。

十字軍遠征のメンバー|1回~9回遠征までの歴代リーダー

十字軍遠征といえば、聖地エルサレムの奪還を目指し、壮大なスケールで繰り広げられた戦いの連続です。しかし、この歴史的な戦いを支えたのは、それぞれの遠征で指揮をとったリーダーたちと多彩なメンバー構成でした。王や騎士だけでなく、さまざまな立場から協力者が集い、信仰と領土拡大のために奔走したのです。ここでは、十字軍の1回から9回遠征まで、各遠征でどのようなリーダーが活躍したのか、彼らがどのようにして選ばれたのかを見ていきましょう。

 

 

十字軍メンバーの選抜について

十字軍のメンバーは単に志願する者だけでなく、王や領主によって選抜された精鋭が含まれていました。また、参加者には貴族だけでなく、農民や庶民も含まれており、選抜の基準もその遠征の目的や規模に応じて多様でした。戦士としての実力だけでなく、経済的な貢献が期待される商人も選抜されることがあり、こうして幅広い層からの参加者が集まりました。

 

十字軍の帯同メンバー

十字軍遠征は、王や騎士団だけでなく、農民や商人、医師に至るまで多様な人々で構成されていました。ここでは、十字軍の構成員の役割をリーダー、騎士などに分けてご紹介します。

 

リーダー
十字軍遠征の指揮官で、王や領主が務めました。リチャード1世やルイ9世が代表例です。
騎士と兵士
騎士 重装備の騎馬兵で、戦場の中心で戦いました。装備や馬、従者を伴い参加しました。
歩兵 騎士の支援役で、槍兵、弓兵、クロスボウ兵が含まれます。
傭兵 遠征費用を払えない者が護衛として参加しました。
聖職者・修道士
司祭や神父 祈祷を行い、兵士たちの士気を高めました。
修道士 医療や埋葬を担当し、精神的・肉体的支援を行いました。
修道騎士団 聖ヨハネ騎士団やテンプル騎士団が護衛や医療支援、戦闘にも従事しました。
医療関係者
医師 戦闘中や道中の治療を担当しました。
薬草師 医師を補佐し、薬草療法で治療を行いました。
看護修道士・修道女 負傷者の看護や病人の世話を担当しました。
供給・補給担当者
料理人 遠征中の食事を準備し、保存食や野外調理を担当しました。
食料供給者 食料や調理器具を調達し、供給しました。
製塩業者 塩を供給し、保存食の製造に関与しました。
従者と使用人
従者 騎士や貴族に同行し、荷物運搬や戦闘準備の補助を行いました。
使用人 調理や洗濯、宿営の設営など、日常的な雑務を担当しました。
商人・金融業者
商人 遠征中の物資供給に関与し、補給拠点を提供しました。
金融業者・両替商 資金管理や両替、貸付を行いました。
船員と航海士
船員 地中海を渡る際の輸送を担い、イタリアの商船団が支援しました。
航海士 船団の指揮を執り、地中海の航路を管理しました。
職人・工匠
鍛冶職人 武器や防具の修理・製造を担当しました。
大工や石工 城塞や防御陣地の建設・補修に従事しました。
通訳・案内人
通訳 異言語に対応し、交渉や情報収集に貢献しました。
案内人 現地の地理に詳しく、地形や補給地点を案内しました。
巡礼者
巡礼者 聖地巡礼を目的に参加し、祈りや信仰の支えとなりました。
貴族とその家族
貴族 領地から資金を調達して遠征に参加しました。
貴族の家族 現地に留まる貴族が家族を呼び寄せて共に生活しました。

 

歴代十字軍関係者(メンバー・リーダー・呼びかけ人等)

それでは、歴代十字軍のリーダーや関係者について詳しく見ていきましょう。

 

第1回十字軍

第1回十字軍(1096-1099年)は、教皇ウルバヌス2世(1042 - 1099)の呼びかけで始まりました。この遠征のリーダーには、フランスのゴドフロワ・ド・ブイヨンボードゥアン1世(1058 - 1118)などが参加し、最終的にエルサレムを奪還しました。

 

第2回十字軍

第2回十字軍(1147-1149年)は、フランス王ルイ7世(1120 - 1180)と神聖ローマ皇帝コンラート3世が主導しました。この遠征は失敗に終わりましたが、教皇エウゲニウス3世によって呼びかけられ、多くの人々が参加しました。

 

第3回十字軍

第3回十字軍(1189-1192年)は、イングランドの獅子心王リチャード1世、フランス王フィリップ2世(1165 - 1223)、神聖ローマ皇帝フリードリヒ1世(1122 - 1190)がリーダーとなり、サラディンに対抗しました。リチャード1世の戦功が光る遠征です。

 

第4回十字軍

第4回十字軍(1202-1204年)は、インノケンティウス3世が発起しましたが、商業的な事情からコンスタンティノープルを攻撃することとなり、エルサレム奪還とは別の方向に進んだ遠征でした。ヴェネツィアの商人たちが重要な役割を果たしました。

 

第5回十字軍

第5回十字軍(1217-1221年)は、再びエジプトを目指し、ハンガリー王アンドレアス2世らが参加しましたが、成果を挙げることなく撤退しました。

 

第6回十字軍

第6回十字軍(1228-1229年)では、神聖ローマ皇帝フリードリヒ2世(1194 - 1250)がエルサレムと和平協定を結び、聖地の一部を回復しました。この外交的な手法は、従来の十字軍とは一線を画しています。

 

第7回十字軍

第7回十字軍(1248-1254年)はフランス王ルイ9世が率い、エジプトに侵攻しましたが捕虜となり、後に身代金で解放されました。

 

第8回十字軍

第8回十字軍(1270年)もルイ9世によって率いられましたが、チュニスで疫病が発生し、ルイ9世が没したことで終息しました。

 

第9回十字軍

第9回十字軍(1271-1272年)は、イングランド王エドワード1世がリーダーとなりましたが、エルサレムの奪還には至らず、十字軍の時代の終焉を迎えました。

 

以上、十字軍遠征の歴代リーダーについての解説でした!

 

ざっくりと振り返れば

 

  • 教会や王の呼びかけで組織された多様な構成員
  • 歴代リーダーによる戦略と影響力
  • それぞれの遠征がもたらした成果と失敗

 

・・・という具合にまとめられるでしょう。

 

ようは「十字軍遠征は歴代リーダーと多様なメンバーの努力で成り立っていた」という点を抑えておきましょう!